[report]アレックス・カーとめぐる城下町竹田アートツアー【番外】[10/14・15開催]
TAKETA ART CULTURE 2017会期中の、10/14(土)と15(日)の午後それぞれ、「アレックス・カーとめぐる城下町竹田アートツアー」を開催しました。
レポートを、【上】【中】【下】【番外】の4本立てで、お届けします。
本ページは最終4本め、【番外】です。
今回のツアーは、「TAKETA ART CULTURE 2017をアレックス・カーさんの視点でめぐる」というのが大きなテーマでした。
アートや日本文化、おもてなしに精通しているアレックスさんが、これだけで満足するわけがありません。
ディナーは、アレックスさんの監修。
場所選びからメニューまで、事前の視察を経て考案していただきました。
会場は、「岡藩の迎賓館」として使用されてきた御客屋敷。
内装のしつらえも、通常とは異なり、アレックスさんのこだわりが反映されています。
例えば、料理を出す机は、竹田市在住の書家で、ディナータイムのアレックスさんとのコラボレーターでもある草刈淳さんのアイデアを生かし、素材感あふれる木を使用。
灯もなるべく暗くし、竹田らしい風情や音を感じられるように。
お料理は、「割烹一竹」による、竹田素材をふんだんに用いた郷土料理。
しつらえに割烹一竹の料理長も興奮され、一生懸命に盛り付けしてくださいました。
いよいよ宴の始まり。
アレックスさん渾身のふるまいに、参加者のみなさんも目を輝かせていました。
竹田の地ビールでの乾杯の後、アレックスさんを囲んでの賑やかな夕食。
ツアーの感想や、ツアーに参加した動機、アレックスさんへの想い・・・。
そして自然と各自が自己紹介をする流れになり、一体感のある素敵な宴となりました。
そんな夢のような時間もクライマックス。
アレックスさんがおもむろに立ち上がり、部屋の奥に設けられた小スペースへ移動。
書家・草刈淳さんと一緒に、書道パフォーマンスを披露する時がきました。
2人が掛け合いをしながら、気が済むまでアレックスさんが書くという趣向。
「お酒が進むと書も進みます」と、ワイングラスをそばに置き、次々と書き上げるアレックスさんの姿に参加者みな飲まれていました。
アートを愛し、日本文化を愛し、そして周りを楽しませるために渾身のパフォーマンスを見せてくださったアレックス・カーさんに、今あらためて、御礼申し上げます。
文:藪内成基
写真:藪内成基、山下歩、吉峰拡、堀場さくら
「アレックス・カーとめぐる城下町竹田アートツアー」開催概要
田能村竹田や瀧廉太郎を輩出した大分県竹田市には、今なお、偉大な先人の感性を育んだ豊かな自然と城下町の風情が残されています。
昨今は、多くの工芸家や芸術家が移住し、新たな創造の場が形成されています。
2011年秋の初開催から毎年展開し、今年で7年めとなる「TAKETA ART CULTURE [TAC]」には、市内外の作家が一堂に介し、城下町エリア各所にてさまざまな企画が催され、多くの来場者が訪れています。
今回は、竹田市の歴史・文化やまちづくりの現場にも造詣の深いアレックス・カー氏をガイドに招き、城下町とアートをともに楽しむ”まちあるき”アートツアーを実施しました。
[開催日]2017年10月14日(土)・15日(日) ※TAKETA ART CULTURE 2017会期中
[タイムスケジュール]
13:00 JR豊後竹田駅集合
15:00 休憩
18:00 ディナー ※アレックス・カー氏による書道パフォーマンス有り
20:00 現地解散
1971年に四国の東祖谷山村に茅葺きの古民家を購入。現在は京都・亀岡の矢田天満宮境内に移築された400年前の尼寺を改修して住居とし、そこを拠点に、日本各地をまわり、昔の美しさが残る日本各地の景観を観光に役立てるためのプロデュースを行っている。
著書に『美しき日本の残像』(新潮社)、『犬と鬼』(講談社)、『「日本ブランド」で行こう』(ウェイツ)など。 [主催] 竹田アートカルチャー実行委員会