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2017-10-23

[report]アレックス・カーとめぐる城下町竹田アートツアー【上】[10/14・15開催]

TAKETA ART CULTURE 2017会期中の、10/14(土)と15(日)の午後それぞれ、「アレックス・カーとめぐる城下町竹田アートツアー」を開催しました。
レポートを、【上】【】【】【番外】の4本立てで、お届けします。
さぁ、ツアーがはじまります!
本ページは最初の一歩、【上】です。

14日に参加された13名はなんと全て大分県外から。
15日は大分県内の方が中心でしたが中には長崎から日帰り参加という方もいらっしゃいました。
アレックス・カーさんと竹田市城下町エリアへの関心の高さがうかがえました。

JR豊後竹田駅に集合し、アレックスさんの自己紹介が終わった後、すぐに城下町に繰り出すかと思いきや、竹田橋の手前で足を止めるアレックスさん。
竹田を代表する文人、田能村竹田(たのうむらちくでん)の解説からいよいよアートツアー突入です。

竹田橋を渡ると左手に見えてくる3階建ての古民家。
今年3月にオープンし、1階にはパン屋さん「かどぱん」、2階には「たけた駅前ホステルcue」が入る注目のスポットです。
建物を味わいながら、『よいいくえ モビール展「ぷかぷか」』。
風の吹くままに空中を漂うモビールに、アレックスさんも興味津々でした。

古町商店街に続々オープンするお店を横目にふと止まるアレックスさん。
「竹田はユニークなキリシタン文化がありますよ」。
指さす先にはシャッターの隙間から見える工事現場。
10月28日(土)にオープンする竹田キリシタン研究所・資料館です。

斜め向かいにはTAKETA ART CULTUREのインフォメーションセンターでもある真抄洞shinshodo
「ほらこの場所は大変ユニーク。CDショップをそのまま使っているんですよ」
竹田在住作家さんの作品や、8月に開催された竹田アートキャンプ(主催:竹田アートキャンプ)の話で盛り上がりました。

古町通りの奥に、花が広がるふと気になる工房。
おし花工房 いちりん草」に誘われるようにして入りました。
安松裕子さんは世界的に有名なおし花作家さん。竹田の花にこだわり、花を通じて世界に竹田をPRされています。

個性豊かな店が並ぶ古町通りを後にして下本町通りに入ると、昔懐かしい荒物屋さんや、お茶屋さん、骨とう品屋さんが並びます。

その通りの中に、軒先の花が出迎えてくれる、元々パチンコ屋であるヨーロッパ風の建物、『WARAUHANA』があります。

沖縄県出身で現在竹田市長湯エリア在住の運天達也さんの木の器と、WARAUHANA製作の木の照明。
なんともムードある空間でした。

素材を生かし、穴だらけの木を使った器を見つけ、「どうやってこれで飲むんだろう?」と興奮気味にアレックスさんが語っていました。

WARAUHANAの隣には、シンプルな洗練された空間。
宮崎県出身の漆作家、宮城壮一郎さんの漆工展です。

飫肥(おび)杉の丸太を削り出し、割れているところを漆で埋めて武装化していく、独特の哲学に飲み込まれました。
素材から器への過程が表現されています。

※【】【】【番外】と続きます。

文:藪内成基
写真:藪内成基、山下歩、堀場さくら、友永創介、吉峰拡

「アレックス・カーとめぐる城下町竹田アートツアー」開催概要

[参加者募集:10/14・15]アレックス・カーとめぐる城下町竹田アートツアー

田能村竹田や瀧廉太郎を輩出した大分県竹田市には、今なお、偉大な先人の感性を育んだ豊かな自然と城下町の風情が残されています。
昨今は、多くの工芸家や芸術家が移住し、新たな創造の場が形成されています。
2011年秋の初開催から毎年展開し、今年で7年めとなる「TAKETA ART CULTURE [TAC]」には、市内外の作家が一堂に介し、城下町エリア各所にてさまざまな企画が催され、多くの来場者が訪れています。
今回は、竹田市の歴史・文化やまちづくりの現場にも造詣の深いアレックス・カー氏をガイドに招き、城下町とアートをともに楽しむ”まちあるき”アートツアーを実施しました。

[開催日]2017年10月14日(土)・15日(日) ※TAKETA ART CULTURE 2017会期中

[タイムスケジュール]
13:00 JR豊後竹田駅集合
15:00 休憩
18:00 ディナー ※アレックス・カー氏による書道パフォーマンス有り
20:00 現地解散

[アレックス・カー プロフィール] 1952年生まれ。イエール大学で日本学を専攻。東洋文化研究家、作家。
1971年に四国の東祖谷山村に茅葺きの古民家を購入。現在は京都・亀岡の矢田天満宮境内に移築された400年前の尼寺を改修して住居とし、そこを拠点に、日本各地をまわり、昔の美しさが残る日本各地の景観を観光に役立てるためのプロデュースを行っている。
著書に『美しき日本の残像』(新潮社)、『犬と鬼』(講談社)、『「日本ブランド」で行こう』(ウェイツ)など。

[主催] 竹田アートカルチャー実行委員会

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