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2016-06-22

「コーヒーと時間を過ごす、いつもの作家モノ」月函 tsukihaco【たけた珈琲日和】

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6/18-7/3週末に大分県竹田市城下町で行う「たけた珈琲日和」の参加スペースは、コーヒーを提供するスペース以外にも、コーヒーと一緒に楽しんでいただきたい「作家モノ」を扱うスペースがあります。まさに「作家さん」が主宰する参加スペース「月函 tsukihaco」の「ちいさな物語」をご紹介します。

「夢」と思っていた制作環境【月函について】

「月函」を主宰する陶芸家の中西美香さんは、大阪生まれでずっと東京で暮らしてきました。東京で暮らしているときから「緑がいっぱいの環境で制作をしながら暮らすことができれば」と思っていました。「月函」は、目の前に稲葉川がゆったりと流れ、川の流れる音を楽しみつつ、緑が豊かな場所にあります。「月函」は、中西さんが「こんな場所で制作できたら良いな」とイメージしていた「小さな作陶室+展示室+図書室」です。

 

中西さんの「竹田での制作」とは?

「自分で釉薬を仕立てたい」と、東京在住時から売っている釉薬を調合して独自の釉薬をつくったりしてきた中西さん。土地のものをつかってオリジナルの釉薬をつくることは、やってみたい、けれども夢のようなことと思っていたのだそう。竹田に引っ越してきた中西さんは、あるとき灰を見つけます。竹田の人たちが所有する山林の維持管理のために、草木を燃やしたときにできる灰です。「これで釉薬をつくってみよう」。灰の持ち主に声をかけ、訳を話して分けてもらい、釉薬にしてさっそく作陶したところ、綺麗な甘い茶色に。「灰が釉薬の材料にするのは、都市に住んでいたら難しかったこと」。まだまだ試作中ですが、「何を燃やしたか、どういう土地で燃やしたかによって、さまざまな色が出てくるはず」。今年中に竹田市民からもらった「灰」をつかって釉薬にした竹田色の展覧会開催に、今から心が躍っています。

 

「月函」中西さんの、暮らしとコーヒー

中西さんは、毎朝ていねいにコーヒーをドリップすることから、一日をはじめているそう。竹田市は高齢化がかなり進んでいる市ですが、ご近所づきあいも楽しんでいる中西さん。ときにはご近所さんに「コーヒー淹れて」とリクエストをもらうこともあるそうで、住まいの近くにあるベンチに一緒に座って、コーヒーを飲みながらゆったり語らう時間を過ごします。

 

 

「うつわ」と中西さん

「つくりたい」という気持ちを大切にしながら作陶を続ける中西さん。つくりたい、という気持ちにならないときは、趣味のお菓子づくりや料理に打ち込むのだそうです。つくったお菓子や料理から「こんなうつわをつくりたい!」とアイディアにつながることも。中西さんの日々のうつわ選びは、質感を重視。古いもの、新しいもの、作家もの、大量生産品・・・いろいろあるけれども垣根なく、「この質感好き」と気に入れば値段に関係なく手に入れているのだそうです。毎日の食事の際も、「この料理ならあのうつわかな?」と、食事のたびに、うつわ選びもこだわります。中西さんの日々の食事のこだわりの積み重ねが、作品に反映されています。

 

■スペース情報:月函[小さな作陶室+展示室+図書室]
月函オーナーがつくる、コーヒーと時間をともにしたいカップや器などの陶器の展示販売を行います。
営業日:6月19日(日)、23日(木)、26日(日)、30日(木)、7月3日(日)
住所:竹田市会々1978-1
http://tsukihaco.exblog.jp/

 

たけた珈琲日和:コーヒーと、「つくり手」の作品、城下町竹田まちあるき
http://www.taketaartculture.com/2016/05/30/coffee2016summer/

2.naka

【開催日時】2016年6月18日(土)、19日(日)、25日(土)、26日(日)、7月2日(土)、3日(日)[全6日間] 11:00~17:00
※参加スペースにより営業日程および時間が異なる場合がありますのでご注意ください。
【参加スペース】
cafe&gallery Grandpa[ことり珈琲(国東市)]
gallery傾く家[カフェゲーテ自家焙煎コーヒー(竹田市久住白丹)]
かどぱん[耶馬渓の豆岳珈琲(中津市耶馬渓)]
但馬屋老舗 茶房だんだん[はしもと珈琲/イノダコーヒー(京都市)]
Osteria e Bar RecaD[焙煎ログへつぎ(豊後大野市)]
月函[小さな作陶室+展示室+図書室]

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